説明
収録曲
絵画風の小品集 PIECES PITTORESQUES | ||
1. | 風景 Paysage | 7:05 |
2. | 憂うつ Melancolie | 3:01 |
3. | つむじ風 Tourbillon | 1:25 |
4. | 森の中で Sous bois | 4:30 |
5. | ムーア風舞曲 Mauresque | 3:24 |
6. | 牧歌 Idylle | 3:38 |
7. | 村の踊り Danse villageoise | 4:24 |
8. | 即興曲 Improvisation | 5:50 |
9. | 華やかなメヌエット Menuet pompeux | 6:55 |
10. | スケルツォ・ヴァルス Scherzo-valse | 4:32 |
7曲のピアノ小品集 SEVEN PIECES FOR PIANO | ||
11. | 即興曲ハ長調 Impromptu in C major | 6:14 |
12. | オーバード Aubade | 4:50 |
13. | バラビル Ballabile | 2:00 |
14. | カプリース Caprice | 3:11 |
15. | アルバムの一葉 Feuillet d’album | 2:11 |
16. | 田園風のロンド Ronde champetre | 3:40 |
17. | 気まぐれなブーレ Bourree fantasque | 6:26 |
Total Time | 74:14 |
ジネット・ドワイヤン、ピアノ
GINETTE DOYEN, piano
解説
ジネット・ドワイヤン
1921年フランスのモンシャン・デ・ミールに生れたジネット・ドワイヤンは4歳でピアノを始め、7歳でファースト、コンサートに臨んだという神童であった。後にパリ音楽院に学び、ラザール・レヴィに師事(同期に安川加寿子がいた)、16歳の時「プリ・パージュを勝ち取り、翌年「フォーレ国際コンクール」で優勝。後ソリストとして欧州各地でコンサートを行い、またコンセール・コロンヌ、ラムルー・オーケストラ、ナショナル・オルケスストル・パリなどと協演、各地で絶賛を博す。実兄ジャン・ソワイヤンはピアニスト、夫ジャン・フルニエはヴァイオリニストとして共に名手である。1958年夫ジャン・フルニエと共に来日。2002年パリで没。
作品について
作曲者シャブリエ(1841~94)は、エスプリに充ちたフランスの作曲家で、特にピアノ曲にその特徴が顕著である。当初を飾る10曲からなる「絵画風の小品集」は1880~1年に作曲され、後のラヴェルやプーランクに大きな影響を与えたすぐれた作品集である。「七つのピアノ小品集」としてまとめられている曲の最初は、1873年作曲の「即興曲」で、画家マネの夫人に献呈、サン=サーンスによって初演された作品。続く5曲は作曲者の没後「5つの小品遺作」としてまとめられた珠玉の作品集である。最後「気まぐれブーレ」は1990年の作品でシャブリエ最後のピアノ作品である。いずれも非常に耳障りの良い、美しく洗練された曲ばかりで、ドワイヤンの名演とあいまって、聴く人を誘い込む名盤である。
(谷戸基岩)